処世

わかった。
俺は、なにやら全体的に不器用な人が好きで、やたら世渡りが上手い人が苦手なんだね。
クレバーとか馬鹿とか関係なくね。
うん。
自分にぴったりな表現ってこうやってふっと、でてくるもんだ。
はぁ。

帰路

たまにだけれど、銀座からタクシーで家まで帰る時がある。勿論会社のお墨付きの時に限る。
夜の高速をひた走るタクシーが好きだ。
芝浦ジャンクションから高速に乗り、ベイエリアの夜景を見ながら、流れる街頭を横目に、マンション群にいちべつをくれる。
静まり返る車内にいると水の中をすいすい泳いでいるような感覚にすらなるさ。
川崎あたりから、工業地帯にはいる。
ここら辺の景色はまた格別だ。
明らかに今までとは違う明かり。
反射。
冷たさ。
空。
極めて人工的な建築物が、有機的な光をもって流れてゆく。
定期的に刻むタイヤのリズム。
サーッとゆう音。
それらの振動。
今までの気遣いや、自己嫌悪を巻き込んで沈殿してゆく、この感じ。
好きなんだよねぇ。

treasure box

最近フリーゲームに凝っています。
フリーといっても、正規版よりよっぽど内容の濃いものがたくさんあります。
やったうちでそのいくつかを紹介します。
「treasure box」

http://www.senggeng.com/wada/compe/index.html
簡単なブラウザーゲーム。
妖しい箇所をクリックすると、次々とアクションが起る。
それを利用して、赤い玉をどんどん運んでいこう。
絵がなんともセンスある!新しい表現の形です。
何度も遊べないが、1プレイ10‐20分と短いので、ぜひ。
手軽に、女の子も、ゲームやったことのない人も楽しめます。
「洞窟物語」

http://www.vector.co.jp/games/review/1059/1059.html
横スクロールの大傑作!
マリオとか、ロックマン世代の人は是非やって!
音楽もすばらしく、マップやイベントの作りこみ、またアイテムの成長感など男の子の心を間違いなくくすぐる作品。
ただし、ゲームパッドがないとプレイは厳しいかも。
「Erinyes」

http://hp.vector.co.jp/authors/VA018423/erinyes/index.html
なかなか完成度の高い、サウンドノベルアドベンチャー。
設定にトンデモな部分があるけど、総じて楽しめる面白い作品。
「ゾウディアック2」

http://www.zodiac-series.com/
唐突に放り込まれる物語に、自分を馴染ませるまでそう時間はかからない。
このゲームにはどちらかというと論理学のように、一つ一つ謎をといていく愉しさがある。
シナリオも、適度におぞましく、僕は好き。
攻略サイトを見ないとクリアできなかった。こういうのが得意な人は是非。
かまいたちの夜にバイオが混じった感じ。
「1999ChristmasEve」

http://www.download.co.jp/game/advgame/a0000000111/
wikiより引用「クリスマスイブを予約していた宿へ向かう車内で過ごしていた主人公とパートナー。車内にBGMを流そうとするが、ラジオからは御経の様な不気味な声が聞こえてきて、突然、車のエンジンが止まり、掛からなくなってしまう。原因を調べようとエンジンルームを見てみると、中から謎の目玉がこちらを覗いていた。車から降りた二人は、教会のものと思われる鐘の音を耳にする。教会で電話を借りて助けを呼ぼうと、鐘の音が聞こえた方へ向かうが、そこで二人を待ち受けていたのは…!!」
楽しかった。
シナリオもしっかりしているし、あきさせないですよ。
ただこれも攻略サイトみなきゃクリアはシビアでしょう。
と、まあタダでかなり暇はつぶせるもんです。
是非、気になった人はやってみてください。
一緒に攻略しよー!(今は攻略しても話す人がいない…。w)
いまからゾウディアックの1をやってみようと思う。

敵わない

酒を呑まなくても純粋になれるやつには逆立ちになったって敵わない。
酒にのまなくったって本音を語れる奴には百年経ったって敵わない。
酒を呑まなくても、誰にでも、酒を気兼ねなく誘える奴には千年経っても敵わない。
酒を飲んだ席で、面白い事言える奴には万年経ったって敵わない。
酒が飲めなくたって、純粋に人に尽くせる奴には億年経ったって敵わない。
気の効いたことが言えなくとも自分の仕事を最後までパーフェクトにこなす奴には兆年経っても敵わない。
俺が敵うステージがあるなら(あるのか?)
それはどこだ?

まぼろし

アジアンダブファウンデーションを聴きながら朝の地下鉄構内から、会社へ向かうスーツの群れ、群れ。
なんだか全部が早送りに見えて、出来の悪いプロモーションビデオに見えて。

先週あたりから桜が咲き始めた。
桜の花びらが、街の至る所で舞っている。
ひらりひらひらり。
桜は僕をどうしようもなく切なくさせる。
この一年は、感情を一つ一つ無くす一年だった。
都会では、ビジネスでは、余計な感情は足枷にしかならない。
まだその住み分けが上手く出来ない僕は、まるで咲き始める蕾を一つ一つ摘んでいくような、そんな作業をせざるをえなかった。
桜が舞う。
咲き誇るあの桜の、あの色彩が僕の胸を締め付ける。
複雑な色彩が折り重なる。
その全てが動いている。枝、葉、花、花びら。全てがさざめいている。
ああ、動いている。
生きている。
そこに在る。
都会に、擂り潰された感性をちょっとくすぐったのは、桜なんだった。
一年に一度だけ咲く桜。
その数週間の為だけに庭にデカい桜を植える馬鹿な日本人。
この季節は街の至る軒先でそんな馬鹿を見掛ける。
馬鹿をみて、感傷を抱く馬鹿もいれる。
僕は、桜が好きな馬鹿な日本人が大好きだ。
もし将来に小さい小さい家でも構える事ができたら、その時には庭に一本の桜を植えよう。
一年一年を噛締めよう。
そしてゆっくり年をとろう。
朽ち果てた僕がいなくなった後の春も、元気に咲き誇る桜を想像して、脳内に沸き起こるこの快感物質の正体を、僕は知らない。

「不幸論」

中島義道の「不幸論」を読む。
哲学者の新書らしく、そのほとんどが浮世離れした、実用性にかける「おはなし」だ。
死がある限りだれも幸せになれないらしいよ。
だが、浮世離れしているが故に、精神の奥深くにあるニヒリズムの「痒み」を掻いてくれる気持ちよさがある。
その中から真をつく引用をいくつか引用。
「気を紛らわすこと。人間は、死と不幸と無知を癒す事ができなかったので、幸福になるためにそれらのことを考えない事にした。」
「惨めさ、われわれの惨めなことを慰めてくれるただひとつのものは、気を紛らわすことである。しかし、これこそわれわれの惨めさの最大のものである。」
パスカル
なるほど、幸福とは一種の麻痺である。
「そんなことを考え始めてはいけない。そんなことをしたら、気違いになってしまう。」
『一年ののち』 サガン
深淵をのぞくものはなんとやら…ですね。
考えてはいけないのです。
考えなくてはならないのです。
「他人の幸福のすばらしい点は、それがそのまま信じられることです」
プルースト
自分の幸せと他人の幸せのもっとも異なる点はココ。
秀逸な一文。
筆者は、幸福の性格を以下に分類する
1.自己の欲望が満たされていること
2.その欲望が自分の信念にかなっていること
3.その欲望が世間から承認されていること
4.その欲望の実現に関して、他人を不幸に陥れることはない

この原則からすると、我々の幸福は厳密には達成されないことになる。
死の瞬間まで。
死んだら私はなくなるけれどね。
世はクリスマス。
みなさん。
幸せですか?
その幸せは、ホンモノですか??

I say thank you for the music

音楽の力を思い知るこの頃だ。
実は最近、音楽をきけていなかった。
とゆうのは、大学時代から僕の使っているプレーヤーが壊れてしまった事による。
新しいCDを買おうにも外に持ち出せない状況が続いた。
意外に大丈夫だと思った。
高校時代、いや中学生時代から続いた外出時に数分でも時間があると音楽を聴くという習慣は以外と簡単にやめるとこができた。
耐える事ができないと思っていた無音の世界に入っていった。
音を必要とする時間はどんどん減っていった。
会社では音楽好きを自称するも、実際は音楽も聴かず、ただ日々をすごしていた。
音楽はすぐ側にあると思っていたものが、いつのまにか音楽は遠くにいってしまっていた。
電車に乗る時も、家に帰ってからも無音。
最後にスタジオにはいったのはいつだっか、忘れた。
そんな生活を繰り返していたある日、僕はふと今まであった自分のスキルが色々消えている事に気がついた。
今までなら乗り越えられる鬱の壁が、いつのまにか強大なものに感じられた。
必要としていない筈の音楽が、僕をよんでいた。
いや、僕の底にある何かが、音楽を欲していた。
ソニーのネットワークウォークマンを買う。買ったがOSがMEなのでインストールできない。
仕方ないのですぐパソコンを買う。
周辺機器を買う。
迷いは無かった。
音楽は、たゆたうもので、強制されるものではない。
自己に対する先入観的脅迫観念で聴く大学生や、自虐目的の自称「わかる人」のオタクとか、そうゆう事じゃないと思う。
音楽が気付いたら側にいる。
活力や勇気や、希望を与えてくれる。
ときには絶望や、悲観に寄り添うとゆう安らぎを与えてくれる。
そんなもんだ。
そんなもんだか、
しかしなんだ
音楽にこうして付き合う事が
以外にどうして難しい…

創作

創作意欲って奴は情熱だ。
最近、その情熱が無い。
感傷が少ない。
頭の動きが、心の動きが少ない。
考えるより、感じろ。
そして、動け。

変わっていくものが多過ぎる

うつりうつるよ
世間は変わる
約束は星に
関係は過去に
思い出は宝箱に
全ての事象は流れ
生成と分解を繰り返す
去年当たり前にいれた場所にゆくのに二の足を踏んだり
昨日みつけた筈のものがみつけられなかったり
信念がゆるやかに溶けていったり
変わらないと信じていたものが自分の盲目によるものだと気付いたり
ある筈のものがそこにない事にいつのまにか慣れちゃったりする
それは鍵をなくしちゃった時の感覚に似て…
以前も書いたが
人生はトランプのピラミットだ
大切なものやどうでもよいものをつくっては壊す作業
世間に壊される事もあるし、自分で壊す事もあるし、自分が壊れる事もあるが
結局はいつか
なくなる結論だけは変わらない
「せめて自分が死ぬまで」…と思うのは罪じゃない筈だ。