影響力

全ての人間に、影響力は無い。

富める者も、
幸せな者も、
世に認められた者も、
愛される者も、

そうでない者も等しく無い。

そもそも、モノに属する動物は世界に意味を与えない。
影響とは「自我を持った人間」が「他者」に対してのみ与えるものである。

世界そのものはそれ単体で意味は無い。

世界に意味を観測するのが人間なら、価値をつけるのも人間。
付けられた価値を忘れ去るのも、人間。

とするなら世界の中に放り出されて在る、我々の個人の存在は根拠のないものだ。

世界に触れている、変えられるというのは錯覚だ。
そうでもしないと生きていけないから、周りの「人間」の反応を、自己評価の価値に変形して錯覚しているだけだ。

誰かにそれがあると思い、自分の人生を思い煩うのは、誤解であり奴隷根性であり、人生の唾棄だ。

本質的な影響力は誰にも、無い。

等しく全ての人に無い。

平等に。

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