さよなら
24年住んだ家。
柱に刻んだ身長の記録。
段ボールで作った秘密基地の思い出。
夢中になって遊んだオモチャ。
数々の誕生日に灯るロウソクの記憶。
泥だらけになったユニフォーム。
仄かに香る潮風。
笑いあった日。
美味い飯。
たわいない会話。
荷作りしてたらそんなものたちがぶわっと蘇ってきて、ぶわっとセンチになる。
今年は家の前で咲き乱れる桜も中々見られないかな。
今までお世話になりました。
雨の日も風邪の日も、守ってくれて有難う。
貧乏くさいと、馬鹿にされたりしたけど、おれにとっちゃあ誇りでした。
世界で一番居心地のいい場所でした。
あなたのお陰で、大きくなりました。
あなたのお陰で、私になりました。
これからたまに帰った時はもっと、立派になった私を見せられるよう、頑張ります。
ちくしょう、家族の風景なんて聴くんじゃなかった・・・。