海と毒薬

海の側に住んでいると、実際中々海には行かないものだ。
もう潮風は生活の一部であるし、有難味も感じない。
散歩コースでもない限り、わざわざ見に行かない。
でも、無性に海を欲する時がある。
心がささくれ立った時。
どこか爛れた様な時。
そんな時は自然と足が海へと向かう。

欠けた心が海を欲するのか。
心が欠けたからこそ、元々ずっと心にあった海が呼ぶのか。
心が海を呼ぶのか。
海が心にあるのか。
潮騒に心を委ね、広大な視野に開放される。

広大な、あまりにも広大な海。
そら。
僕が今死んでも、未来、死んでも変わることの無い自然。
有機の繋がり。

漣に身を任す。
ひとつの贅沢で、また残酷な癒しだ。


少年が、一心に海に石を投げていた。
僕はそれを美しい光景に感じた。

2件のコメント

  1. わたしも海の側で育った人間だ!
    時折、海を恋しく思うぞ!
    夏、また一緒に海へ行きましょうや。

  2. おお!
    君も海人だったね!
    そうだね!
    今度は、怖気付かずにあのクラブで朝まで踊ろう!ww

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