そんな中、僕が最もはまったソフトを紹介しよう(以下、かなり気持ち悪く、理解しがたい話になるので興味ない方は読み飛ばして下さい)。
それが3DOから発売された「スターコントロール2」である。
1はメガドライブで、3は日本語版は発売されていない。2がシリーズ上最も評価が高いソフトである。熱狂的ファンを持つアメリカのコンピューターゲーム三部作であり、 1対1の対戦型シューティング要素をベースとし、作品によってストラテジー要素かアドベンチャー要素を含む。2は特にスペースオペラ的な要素を多分に含んでいる。
ウィキから抜粋すると
「プレイヤーはプレカーソルの技術で作られたスターシップ(宇宙船)、Vindicator(日本語版だとKAMUI)の船長Zelnick(日本語版だとISAMU)となり、未知の惑星の探索、異星人との遭遇など、広大な宇宙空間での冒険を行う。 異星人種族との出会いでは、複数の選択肢から1つを選択し、会話を行う。その結果によっては、新たな仲間が増えることも、仲間が敵になることも、襲われることもある。背景設定も膨大な量が追加され、個々の異星人種族も、返答のフォントの違い、思考形態、テーマ曲など、様々な特徴付けがなされている。」
のとおり、かなり物語性の高い、アダルト向けのゲームといえる。
物語の背景がまず、面白い。
2015年、人類は核戦争の果てに軍縮に同意した。2112年、チェンジス人と呼ばれる宇宙人が、ファーストコンタクトをしてくる。ア・クアンと呼ばれる凶悪な種族と交戦しているらしいのだ。恐ろしい隷従種族ア・クアンはヒエラルヒーという戦闘奴隷種族の組織を作っていた。
スポックスさん↓
それに対抗し、地球が加わったのが「自由星連合」だ。
ショウフィックスティ人、チェンジス人、イェハット人、アリロウララーレイ人、マルノマハルモ人らで構成されるそれはヒエラルヒーに対抗する為に戦闘を繰り広げるが、ア・クアンの強力な力の前に跪かなければならなかった。
地球人は、ア・クアンに戦闘奴隷になるか、永遠にバリアを張られた地球の中に留まり自由を失った奴隷になるか選択を迫られた。
地球人は結果、自由を捨てる事を選び、一部の宇宙ステーションに留まる事となった。
2134年、地球から惑星探査の任務についていたスターコントロールチームは、ジーマン・ベラ星団の中で、古代宇宙種族であるプレカーソル人の遺産を発見。そこで天才的な力を発揮した主人公(プレイヤー)のお陰で、プレカーソル人の遺した強力なスターシップを、手に入れる。
地球が占領された事を知らない主人公は、バリアを張られた地球に帰り宇宙ステーションにいるキャプテンと話す事でその地球におきた一部始終の顛末をしる事となり、自らが手に入れた強力なスターシップを使ってア・クアン打倒に乗り出すのだった…。
という序章がつく。
基本的には地球にあるスペースコロニーと銀河系を行ったり来たりして、惑星を探査し、その資源を用いて、自機や、艦隊を強化する。その過程で出会った宇宙人種族との交易や、同盟、戦争を通じて凶悪種族ア・クアン(実はコーア―という骨壷を抱えたもっと悪い奴がでてくる)と戦うというストーリーだ。
ところがこの情報量が半端ない。
恒星群は400以上、惑星は3000個以上、18種族以上の思想の違う宇宙人がいる。これらの選択肢の順序をうっかり間違えてしまうと、クリアに必要なデバイスが手に入らない事もある。しかも3000個ある惑星の探査に時間をかけ過ぎてゲーム内時間の2年が経過すると、自動的に敵勢力が攻めて来て地球を破壊してしまうという設定のシビアさ。
結局一回では絶対にクリアできないので、ノートに銀河の座標と惑星の情報を書き留めて、それを二度目三度目に実行する必要がある。
例(あるすばらしいスレットから一部抜粋)
『イルラスのHW(022.9:366.6)へ行き、Burvix Caster(Umgah Casterでも可)を使用しドーガ&カズンになりすまし、
新しいイケニエを求めるように命令し、スラダッシュの領域へイルラスを向かわせる。 』
『Alpha Pavonis(056.2:800.0)に行きア・クアンのドレッドノート戦艦の残骸を発見し、デバイス(Ur-Quan Warp Pod)を入手する。 Gamma Circini(043.7:627.0)付近に、毎月19日に「Unkown」という名前の星系が出現するので、 その近辺で待ち、出たら突入する。 マップ右上の一番大き(613.4:590.0)に入り、アリロウララーレイと会話、デバイス(Portal Spawner)を入手。 』
こうした工程を何度も何度も繰り返さないと、ストーリーの展開がないのだ。
実はこのゲーム、中学三年生の時に購入したものだった。
余りにシビアなクリア条件の余り、この八年間何度挑んでもクリアできなかっのだ。
クリア出来なくてもこのゲームは面白いから、殆どライフワークみたいになって、宇宙に想いを馳せたい時にはいつもこのゲームをやっていた。
先の記事に書いた「宇宙最後の三分間」に感化された馬鹿な僕は、このソフトをアマゾンで長野県から注文し(元のディスクは何故か不具合で使えなかった)、やっとの思いで手に入れた。このゲームは魔性である。クリアに150時間は楽にかかるし、中には中毒性をもつ世界が広がっている。
会話の選択肢は多岐に渡り、大体いいたい事は入ってるので自分の手で物語を進めている気になる。
個性豊かな種族のデザインと設定には人間の想像力の偉大さをすら感じる程だ。余りに深淵過ぎて同人誌を作った方もいるらしい。
今回言いたいのは、それを私、
とうとうクリア致しました━━━━━(●´З`●) ━━━━━ゥ!!
青春を費やして僕は一体何時間やったのか…。
このゲームは青春にある数多くの心残りの中で実際大きな一部だったのです。
いや「成し遂げた」俺は「成し遂げた」ぞ。
男の子の仕事を成し遂げた。
完璧だ。最強最悪のア・クアンを倒した。チマー船マジつぇぇ!!
ショウフィックスティマジよえぇ!!
3日立った今も興奮覚めやらぬ。本当に久しぶりの恍惚体験やった。
こんな衝撃が人生に沢山あればいいのに。
神ゲーは、その自由度と操作性に於いて、小説と漫画を凌駕しうるのだ。
最近宇宙中毒な私。